貨物利用運送事業者の遵守すべきルール(事項)

貨物利用運送事業法施行規則における貨物利用運送事業者が遵守すべき事項とは、規則の第二章に定められています。具体的な内容としては、一般常識に近いようなものもありますが、そこはやはり他人の荷物を希望の配送先に届けなくてはいけない運送業でありますので、総論でありながらも明文として定められています。

貨物利用運送事業の適正な運営の確保

規則では、貨物利用運送事業を経営する者を貨物利用運送事業者と呼び、確実かつ適切な事業遂行を求めています。具体的には、実際に荷物を配送する外注先の実運送事業者が行うビジネスと、利用運送事業に関連して貨物流通(物流)のスムーズな運営を妨げないような形で事業運営をしなくてはいけないと、ビジネスに当たってはそのビジネスモデルを配慮して考えるように規定が定められています。

また、発注する下請け業者である実運送会社だけでなく、顧客であるお客様の荷主、あるいは物流もしくは社会全体といったステークホルダーに対して、公平であることは前提として、かつ懇切に事業場の取扱いをするように定められています。

非常に重大な危険品等の運送取扱いについて

運送業で運ぶ荷物は、通常は運送中の事故による破損を防止するため梱包されていますから中が見えず、どんな荷物なのかは荷主さんに告知に頼る部分があります。この点は、大手宅配会社のヤマト運輸がヤマトメール便の取扱いに関して、郵便法が定める信書の定義があいまいであることから、顧客である一般消費者が信書かどうかの認識がないままにメール便で信書を発送してしまい違法性を問われてしまうとか、なかには警察で取調べを受けてしまう事例があるとのことで、平成27年3月31日をもってメール便のサービスを廃止する、と発表しました。

これと同じように、利用運送を含めた運送業でも、梱包された荷物の中身が危険物であった場合に、例えば運送するトラックが事故に巻き込まれ、事故の衝撃によって発火や炎上、あるいは最悪のケースでは爆発してしまうようなことがあってはいけないことから、危険物の運送取扱いについても規定を定めており、具体的には、

・火薬類
・その他の危険品
・不潔な物品等

これらの荷物で、貨物に損害を及ぼす可能性がある貨物を運送するよう依頼を受けて受託し運送する荷物として取扱う場合には、通常の運送過程においても、また万が一の事故発生時であっても、他の荷物が損害するようなことのないように注意をする義務を負わせています。これは、翻して考えると、事故等の発生時には、当該荷物だけに留まらず、損害の及んだ他の荷物に対しても責任を負うこととするほか、許可や登録を受けた利用運送事業者としての登録要件あるいは許可要件に照らして、その事業存続の評価に関わることになりますので、十二分な注意が必要です。