本当の利用運送ー第一種と第二種の本質的な違いとは?

これまでの数回に亘って、利用運送事業が21世紀の最新ビジネスモデルになり得るというお話を書いてきました。長年運送業の仕事に携わってきた方や、物流業界全般にお詳しい方ならば、容易に想像力を働かせていただければご理解いただける内容で、そのポテンシャルに驚いていらっしゃるかもしれませんね。

利用運送が運送業のデファクト・スタンダードになる

つまり、要するに何が言いたいのかといえば、20世紀末から21世紀初頭に亘って巻き起こったIT革命が、物流や流通業にまで影響を及ぼし、一般消費者の生活を起点として大革命が進行しているということなのです。これを踏まえて考えると、利用運送事業が運送ビジネスの中核を担う運送業のデファクト・スタンダードの地位を占める可能性が高いということとなります。そのうえで、これから利用運送を始めようと考えている方には、第一種貨物利用運送事業の登録を取得するのか、第二種貨物利用運送事業の許可を取得しようとするのかの、重大な選択を考えなくてはならない時代に突入しています。

まったく新しい価値基準での利用運送判断が求められる

従来の枠組みで考えると、単一の輸送モードだから第一種の利用運送事業で登録するとか、鉄道や航空機、船舶で長距離輸送をした後のデリバリーも手掛けるから第二種の利用運送で許可を申請するとかといった、いわゆる許認可取得のための要件確認作業が、そのままビジネスモデル採用の意思決定基準の大部分を占めるような、行政書士の許認可取得相談に類似したフレームワークで捉えられていましたが、このアプローチはもうすでに過去のものであり、荷主からの運送依頼に対して最適な方法で品質を管理し保証する手段として、第一種利用運送で対応すべきなのか、第二種利用運送でなければ競争優位性を確立・維持・発展させることができないのではないか?という、ビジネスモデル採用基準で判断すべき問題なのです。すなわち、経営幹部層の戦略的経営意思決定における判断基準を提示しているのが、この第一種貨物利用運送事業の登録と、第二種貨物利用運送事業の許可という二制度であるという、まったく新しい価値基準での判断が求められているのです。この判断によって、事業者の発展性および事業の存続可能性の範囲が大幅に異なっていきますので、「だれか利用運送ができる行政書士はいるか?」「同じ許可を取るなら安い事務所でいい」といったフレームワークでは、もはや対応できないビジネスであると言えます。