再配達の経済的損失

1年で一番忙しい時期が始まった

今年も師走に入り、街角ではクリスマスのイルミネーションが点灯されました。配送業者のドライバーの方々にとって一年で最も忙しい時期です。日本のきめ細やかな時間指定サービスの配送システムが世界で最も優れているサービスであることを11月3日のブログで取り上げました。しかし、その一方で時間指定をすることによる経済的損失も生まれているようです。

再配達の損失は9万人分もの労働力に匹敵

国土交通省の試算ですが、宅配便の再配達に必要とされるドライバーの走行距離は全走行距離の25%に上るらしいのです。時間にして年間約1.8億時間、約9万人分の労働力に相当します。特に、農村部への再配達は配送拠点から1時間近くかかるところもあるようです。人材不足に悩む宅配業者にとって、再配達ロスは大きな損失であることは間違いありません。また、再配達で排出するCO2の量が地球環境にかかる負荷も看過できない数値になっています。

確実に荷物を受け取ってもらうために

そこで、こういった損失を埋めるために一部の宅配業者ではメールやスマホアプリを使って荷物を受け取る人が確実にいる時間にピンポイントで配達するといった取り組みや、コンビニや最寄り駅構内で受け取れるシステムの構築などを検討しています。また、午前中は比較的消費者の在宅が多いという統計データを利用して、午前の時間帯に働ける家庭を持つ主婦の力を活用し、その時間帯に集中的に配達するといった取り組みを行っている宅配業者もあります。

最近では荷物を受け取る側もドライバーさんに気を使います。時間指定をした場合、買い物やちょっとした用事も足せないため指定した時間帯は拘束感を覚えます。そのため、あえて時間指定をしない方も多いと聞きます。しかし、そうなると再配達のリスクは高まります。消費者が気持ちよく荷物を受け取れるような宅配業者の取り組みはまだ始まったばかりです。
日本が世界に誇る宅配システムが今後も進化していくことは間違いないようです。