日本通運が組織改正。53年ぶり陸・海・空輸送を一本化

物流大手の日本通運が、本日5月1日付での組織改正を発表しました。これによると、「日通グループ経営計画2015-改革と躍進-」を大きく推し進めるために、社内組織を53年ぶりに抜本的改正を行うというものです。

日通は物流デコンストラクションの象徴

具体的には、陸海空のワンストップ体制を構築することにし、2014年5月から地域ブロックレベルでの組織改正を実施してきましたが、今回の発表は、さらに海運事業部と航空事業部を廃止し、代わりに海運事業支店と航空事業支店とを新設して陸上輸送部門に統合、営業本部、国内事業本部、国際事業本部、ネットワーク商品事業本部、管理本部であった5本部体制を、今後はグローバル営業戦略本部、海外事業本部、管理本部の3本部制とし各地域ブロックに集約して、陸海空ワンストップ体制構築を完了するとしています。
まず、グローバル営業戦略本部では、産業マーケティング部と事業開発部を新設し、商品開発やマーケティング機能を強化する。また、海外事業本部では、海外事業の強化のためグローバル・フォワーディング企画部、グローバル・ロジスティクス部を新規に開設するとしている。さらに従来からの各ブロック支店では、関東ブロックに営業開発第一部・第二部とロジスティクス開発部を新設して顧客のニーズに即応する現場体制を構築し、中部ブロックには、自動車関連事業者に特化するオートモーティブ・ロジスティクス支店を開設するとしています。さらに愛知県には、航空宇宙産業が集積するため、こういった各産業に対応する中部営業開発部も新設されます。

日通の組織改正は、社内体制の変更に止まらない利用運送の思想

今回の組織変更によって、例えば、航空輸送の顧客に対して、空港や倉庫間でのトラック輸送をワンストップで一体提供することが可能となるなど営業の効率化と収益機会の増加が見込まれます。このことは即ち、まさにこれまで触れてきた物流プロセス全体でのデコンストラクションが進行していることに他なりません。今回の事例は日本の物流最大手であるため、自社内のリソース再配分に映りますが、物流現場の効果ベースで観れば、物流手段の最適化であることはいうまでもありません。つまり、利用運送事業の思想の具現化なのです。