求職者が会社を選別する時代に人を集めるためには

信頼回復への足がかり

杭打ちデータ流用事件により信頼が大きく揺らいだ建設業界。一度失った信頼を取り戻すことは簡単ではありませんが、その足掛かりとなるような記事を見つけました。元請会社が下請会社の雇用する従業員の社会保険料を負担するという記事です。請負の仕組みについては昨年11月24日のブログで書きましたが、元請と下請は本来別会社なので、社会保険の加入はそれぞれの会社の義務です。別会社である下請会社の社会保険料を元請会社が負担するということは一連の工事の進捗をグループ全体で捉えようとする良い心掛けだと思います。工期優先のプレッシャーと人手不足の中で起きた今回の事件。現場で働く人を単なる労働者と捉えるか、会社にとってかけがえのない財産と捉えるかは経営者により異なるでしょう。しかし、若年人口減少の中、ただでさえ敬遠されがちな職種に人を呼び込むためには労働者を「財産」と考えるべきです。

ブラック企業には人は集まらない

運送業界にも同様のことがいえるのではないでしょうか。高い給与を支払えば優秀な人材が集まるかと言えばそうではないと思います。今の若い人が何を基準に会社を選ぶか、それは入社する会社が「ブラック企業」ではないことです。スマホでいつでもどこでも簡単に会社の情報や評判を入手出来るようになりました。高い給与を掲げても、応募しようとした会社がブラック企業にノミネートされていたら応募者が集まらないのは当然です。

では何が応募者の心を捉えるのか

では何が応募者の心を引き付けるのでしょうか。第一に経営者の発信するメッセージです。会社のトップが従業員のことをどのように思っているのかは特に重要です。また、無理なノルマや長時間サービス残業の有無、過去に重大な事故や訴訟があったかなども今はネットですぐに分かります。会社が応募者を選考するのと同様、応募者も会社を調べています。第二に職場環境も大切です。社内で働く人の表情はどうだろうか、経営者の方針は末端で働く従業員の意識にまで浸透しているか、応募者は面接時に見抜きます。つまり、関係法令を遵守し、企業が地域において社会的責任を果たしていると評価されている会社が選ばれるのです。