物流運送ビジネスの成功は利用運送事業の理解がカギ

前回まで、利用運送事業の優位性について触れてきました。国土交通省をはじめ、利用運送事業について掲載している殆どの書籍・ネットを含めた各媒体では、利用運送の特異性に触れるに留まっており、優位性について掲載しているのは、当サイトのみなのが現状です。

利用運送事業とは第2種貨物利用運送事業の許可が基本

つまり、運送業における利用運送の特異性とは、実運送手段を持たなくていいということであり、その特徴とともにビジネスモデルについて語られ、場合によっては「ピンハネ」といった言葉で語られることによって尽くされている感すらありますが、実体はまったく異なるものなのです。すなわち、国がより強い規制で許可制を引いている第二種の方の貨物利用運送事業でピア・トゥ・ピア輸送を行うことこそが最重要であり、そこに運輸運送業界の中で持続性のある競争優位性を確立することが事業の存続可能性に貢献し、ひいては広く社会に運送業への信頼を向上させることに貢献するのです。

道をよく知っているは強みか?

20世紀までの運送事業においては「道をよく知っている」に代表される、地の利を活かした貨物輸送/旅客運送が特徴付けられ、それぞれの地域において運送業が発達をしていきましたが、経済が成長期から安定期に移行し、道路も高速道路/一般道を含めて非常に充実した整備が行き届き、さらにはIT技術の浸透によって初心者や初めて訪れるドライバーであっても、ベテランと同じように荷物を運ぶことができる時代となっています。つまり「道をよく知っている」ということは、もはや優位性ではないのです。

もはや第一種貨物利用運送事業登録でピンハネは古い

また、利用運送に目をつける多くの方は、実運送手段を確保しなくて良い特異性から、荷主と荷物を見つければピンハネができると儲け話を考えることが多いようです。また、普通トラックを走らせている一般貨物運送事業の方も、運送という作業を仕事としていることに事業ドメインを置いている事業者が多く、バリューチェーン上の仕入れフェーズやマーケティング段階に注力する事業者が少ないのが現状です。

第一種利用運送では模倣者が増えるだけという現実

しかしながら、上記でみたように、もはや地域に根ざした運送手段を確保することが競争優位性の確保に繋がらず、また荷主と荷物があれば運送手段は外注できると考えた場合、先行事例をみれば誰でもマネできる模倣者があふれ、反って業界環境は悪化することになるのは容易に想像できるでしょう。ですから、考えるべき方向はまったく逆なのです。