産地直送便の意味と輸送リスク

活きたままのエビはどうやって届けられるのか

お中元と言えばビールやそうめん、和菓子などが定番ですが、最近の御中元には産地直送の旬の果物や活きた魚介類などちょっと凝ったものが人気だということです。そういった生ものを輸送するためには様々な配慮が必要です。

例えば、クルマエビの場合店頭で承った情報が生産者へ直接伝わります。「○月○日18:00~20:00の間にAさんに届けてください」といった情報です。そして、エビを出荷する生産者は出荷前にお届け先へ「今から商品を出荷しますから、明日必ず受け取って下さいね」と事前に連絡をします。出荷されるエビは発泡スチロールのケースに敷き詰められたおがくずの中に並べられます。おがくずを入れるのはいくつか理由があります。エビ同士が輸送中に暴れて傷つけ合い弱るのを防ぐためであったり、エラ呼吸のエビはエラに水分が蓄えられていれば十分に生きられるためにおがくずでエラに蓋をする役割があります。当然冷蔵便ですが、おがくずがあることで温度を一定に保ち、エビにストレスを与えること極力小さくし、鮮度を保ったままの活きたエビが輸送されます。そして、荷物の受取人はぷりっぷりのエビを頂くことが出来るのです。

産地直送の意味

また桃やブドウなどのフルーツも産地から一番食べごろの旬の状態で出荷されます。特に、ブドウは人気が高く予約が一杯になると受注をストップするのだとか。スーパーなどで売られている桃やブドウは流通にかかる時間を予め見越して早めに収穫され、輸送中に熟すように出荷されます。一方、産地直送のブドウは出荷ギリギリまで木で熟させ、出来る限りその場で収穫し食べるのと同じ品質をお届けするために予約出荷という方法をとるのです。つまり、提供できる数に限りがあるわけです。こちらもエビと同じく、受注の情報が産地の業者へ直接伝えられ、そこから出荷前にお届け先へ連絡をすることもあるようです。こうすることで甘く、みずみずしく美味しい桃やブドウがお届けできるのですね。

生鮮食品の輸送はリスクが大きい

しかし、こういった産地直送便を輸送する運送業に携われる方にとっては生鮮食品はハンドリングに特に注意が必要です。一定の温度で輸送しなければならないため、冷蔵車を使用しなければならず、そのための専用車両もしくはクーラーボックスを確保しなければなりません。また、冷蔵車は燃費や人件費などのコスト負担も通常輸送よりは大きいです。これらの価格を上乗せ出来るよう適正な価格で受注することが肝要かと思います。生鮮食品は代用品が少ない場合が多く、輸送に失敗すればクレームも大きなものになり、損害賠償などのリスクも大きいからです。