既存会社で利用運送事業を始めたいですが純資産の額が赤字です。登録できますか?

利用運送の回答 
利用運送事業の登録(許可)制度では、登録(許可)要件のなかに財産的基礎という資産条件があり、第一種貨物利用運送事業登録では基礎資産額が300万円と定められています。
新しく会社設立して第一種貨物利用運送事業登録を受けたいという場合には、資本金300万円以上で会社を新設すれば大丈夫ですが、既存の会社ですでに何年か事業を行っている場合、事業年度ごとの決算によって貸借対照表(B/S)上の純資産の部(旧資本の部)の金額は変動します。とりわけ、業績不振で純資産が減少している場合には、会社設立当時300万円の資本金があったとしても、決算によって純資産の部が300万円を割り込んでいる場合もあります。これは、特に会社法施行前に設立された旧有限会社等に多い事例です。こういった場合には、増資または負債の整理等によってバランスシート調整をしていただき、財産的基礎を回復してからでないと利用運送事業の登録を得ることができませんので注意が必要です。また、増資あるいは減資等の資本変動に際しては、決算を行い変更登記を行う等の事前準備が必要(貨物利用運送事業法施行規則第8条第3項では、直近の決算以後の次期事業年度途中で増資を行う等の基準資産額に明確な変化があったことが確実である場合は、直近前年度の純資産額に当該増資手続時の増資額を加算した額をもって財産的基礎での基準資産額とする旨の規定があること)となりますので、あらかじめ時間と労力等を見込んでご準備ください。
なお、これは貨物の運送を依頼し有価物を運送事業者である利用運送事業者に預ける荷主保護の観点から、貨物利用運送事業法において事業開始時に最低限必要な財産的基礎を有することとしての登録(許可)要件が定められているものです。
また、第二種利用運送事業の許可を取得したい事業者様からは、経常収支の赤字についてお問い合わせをいただくことがありますが、経常収支の赤字は第二種利用運送事業許可申請での審査対象ではありません。